香川県琴平町の国指定重要文化財、旧金毘羅大芝居・金丸座で4月に開かれる「第38回四国こんぴら歌舞伎大芝居」(町、同大芝居推進協議会主催)の製作発表が27日、東京都内であり、出演する中村獅童さん、中村萬壽(まんじゅ)さん、中村時蔵さん、中村萬太郎さんの4人が意気込みを語った。初出演となる獅童さんは「何年も前から出たいという思いがあったので、ありがたくうれしい。お客さまとの距離が近いのも楽しみ」と胸を躍らせた。

 獅童さんは、長男・中村陽喜(はるき)さん(7)、次男・中村夏幹(なつき)さん(4)との親子出演。3年前には家族旅行で琴平を訪れ、改修中の金丸座の一部を見学したとのエピソードも披露した。
 10年ぶり8回目の出演となる萬壽さんは、舞台の花道のスッポン(切り穴)を使う演出を紹介。「すごく小さくて大変だが、皆さんに楽しく見てもらえたら」と期待を込めた。
 萬壽さんの長男・時蔵さんは「父と弟と家族3人で出られる。父に負けないように心して務めたい」、初出演の次男・萬太郎さんは「子どもの頃からずっと出たいと思っていた金丸座。こんなにうれしいことはない」とそれぞれ語った。
 会見には片岡英樹町長、金刀比羅宮の琴陵泰裕宮司、松竹の山根成之副社長も同席。片岡町長は「こんぴら歌舞伎ファンの期待に応えるべく精いっぱいお接待させていただくので、ぜひ4月には、讃岐の琴平にお越しいただきたい」と来場を呼びかけた。
 上演するのは「魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)」など4演目。公演は4月4~20日(10日休演)の各日午前・午後の2部制で、計32公演。入場券の一般発売は、松竹が2月15日から3月30日まで電話とインターネットで、3月31日以降は町役場の事務局で扱う。料金はA席1万6千円、B席1万2千円、特別席2万円。問い合わせは事務局、電話0877-75-6714。

(四国新聞・2025/01/29掲載)


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