草を「食べる」軍手 ヤギ、ウサギの顔プリント 香川大生が考案 来月から販売
草を「食べる」軍手―。香川大学の学生が、ヤギやウサギの顔をプリントした軍手を考案した。手にはめて草抜きをすると、まるで動物が草を食べているように見えるデザイン。ビジネスアイデアを競うコンテストで最優秀賞を獲得し、3月からホームセンターの西村ジョイで販売することが決定。2月24日までは、香川県高松市紺屋町の市美術館で展示されている。
考案したのは創造工学部造形・メディアデザインコース4年生の加藤音奈(ねな)さん(23)。インターンシップで訪れた軍手メーカー勝星産業(富山県)と、卒業研究として共同で制作した。デザイン性の高さが評価され、同社が製造元となって商品化。今年開かれた同県南砺市のビジネスアイデアコンテストでは、大学生の部の最優秀賞を受賞した。
動物のプリントはヤギ、ウサギ、牛、馬の4種類。手の甲側に目や耳、鼻などがあり、物をつかむ際の指先を口に見立てている。親子で楽しみながら使ってもらえるように、Mサイズは「親」、小学生向けサイズは「子」の動物をデザインしている。
香川大の打診を受け、西村ジョイは香川、広島、山口県の計10店舗での販売を決定。3月17日から手袋売り場や入り口近くの特設コーナーなどで売り出す予定としている。Mサイズと小学生向けサイズのセットで798円。既に1500セットの量産に入っている。
市美術館では同コースの「卒業・修士研究制作展」の一環で展示。加藤さんは「自分のデザインが売り場に並ぶことを想像すると、とてもうれしい。実際に使ってみて、草をモグモグする楽しさを感じてもらえたら」としている。
(四国新聞・2025/02/23掲載)