香川県小豆郡小豆島町安田の農園で、ミモザと河津桜がそろって花を咲かせ始め、訪れた観光客らが青い空や緑の山を背景に黄色とピンクの花が織りなす春の風情を楽しんでいる。見頃は3月末ごろまでという。


濃いピンク色の河津桜と黄色いミモザの花が咲き、春の風情が漂う農園を散策する家族連れ=香川県小豆郡小豆島町安田


 オーストラリア原産のミモザは黄色く小さな綿のような花を無数に咲かせ、早咲きで知られる河津桜は濃いピンク色の花を付ける。農園の担当者によると、今年は1月以降の冷え込みが非常に厳しく、どちらの花も例年より2~3週間程度開花が遅れ、日中の気温が上がり始めた3月に入って徐々に花が開き始めたという。
 農園はしょうゆなどを製造するタケサン(同町)の所有地。約1万3千平方メートルにミモザ25本、河津桜21本を植えている。ミモザと河津桜が向かい合う一角では黄色とピンクの花枝の間から青い空や緑の山がのぞき、そよ風で枝が揺れるごとに、降り注ぐ日差しがさまざまに変化し、穏やかな雰囲気を醸し出している。
 広島県三次市から家族4人で訪れた谷原奈優ちゃん(4)は「花から良い香りがする。ここにいるとうれしくなる」とにっこり。母親の麻衣さん(34)は「黄色とピンクが一緒に咲いているのを見ると、一気に春が来たように感じる」と話していた。
 農園は国道436号の橘トンネル西側約500メートル付近。一般開放は午前8時から午後5時まで。

(四国新聞・2025/03/21掲載)



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