視覚に訴える色や形 高松市美術館常設展・来月23日まで
高松市美術館が収蔵する絵画や漆芸作品をテーマに沿って紹介する常設展の本年度第2期展が、同市紺屋町の同館で開催中。今期のテーマは「Colors-いろいろないろ」(展示室1)と「現代工芸―真子実也を中心に」(展示室2)。色や形で視覚に訴えかける美術品が並び、会場を彩っている。9月23日まで。
展示室1では、絵画や彫刻18点を「単色の作品」「シリーズ全体で見ると複数の色が用いられている作品」「一つの画面に複数の色を用いている作品」の三つに分類している。
岐阜県出身の彫刻家・橋本雅也の「ダッチアイリス」や「モウソウチク」は、シカの角から植物を彫り出した白一色の作品。高松市出身の美術家・流麻二果が4枚一組のパネルに赤や青、黄色、ピンクなどの色を塗り重ねた油彩画「辻(つじ)を逸れる」は、さまざまな色を用いて人の気配を表現しているという。
展示室2では実用性を重んじた伝統工芸に対し、鑑賞の用途を意識した作品制作に取り組んだ現代工芸家を特集。今年が生誕100年に当たる漆芸家・真子実也を中心に、8作家の14点を展示。真子が男女の寝室での語らいをさまざまな形のオブジェで表現したついたて「スクリーン むつごと」や、若手漆芸家が集った「うるみ会」を結成した明石朴景の小びょうぶなど、戦後の漆芸界に新たな風を吹き込んだ作品が並ぶ。
入場料は一般200円ほか。問い合わせは同美術館、電話087(823)1711。
(四国新聞・2019/08/29掲載)
高松市美術館
所在地 | 香川県高松市紺屋町10-4 |
---|---|
開催期間 | 9/23(月曜日・祝日)まで |
休館日 | 月曜日 |
TEL | 087-823-1711 |