香川県綾歌郡綾川町西分で、地域のシンボルとして住民らに親しまれているシダレザクラが見頃を迎えた。例年より2週間ほど遅れ、25日を過ぎて一気に開花。巨木の枝に無数に並んだ淡いピンクの花が、春の訪れを知らせている。


見頃を迎えたシダレザクラの下で記念撮影などを楽しむ家族連れら=香川県綾歌郡綾川町西分

見頃を迎えたシダレザクラの下で記念撮影などを楽しむ家族連れら=香川県綾歌郡綾川町西分


 シダレザクラは、西分公民館南方約500メートルの民家の敷地内に、1975年に植えられたエドヒガン。高さ12メートルほどで、枝は傘のように直径16メートルほどに広がっている。地元住民らでつくる「堀池のしだれサクラを守る会」(長尾光三会長)と町観光協会などが、協力して世話をしている。
 今年は冬の寒さが影響したためか例年より遅く23日ごろ開花し始め、その後気温が上昇したため一斉に花がほころび、満開に近づいている。26日も陽気に誘われて家族連れらが何組も訪れ、花を眺めたり記念撮影したりしていた。三木町井戸の赤木克子さん(76)は「木の大きさといい、花の付き方といい迫力があった。今年は冬が厳しかっただけに、春が来たと感じられた」と笑顔を見せた。
 見頃は4月上旬まで続く見通し。シダレザクラを取り巻く約500メートルの「水仙ロード」では、道の両脇のスイセンも黄色い花を咲かせている。周辺道路では4月6日まで一方通行の交通規制を実施。3月29、30日には同会メンバーがよもぎ餅や鉢植えを販売する。

(四国新聞・2025/03/28掲載)



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