老朽化に伴う建て替えを行っていたJR引田駅(香川県東かがわ市引田)の整備が終わり、28日、同所で新駅舎の完成式(市主催)があった。出席者がテープカットを行ってまちの新たな玄関口の船出を祝福し、式典終了後から供用を開始した。


JR引田駅の新駅舎完成を祝ってテープカットを行う上村市長(中央)や四之宮社長(右から2人目)ら=香川県東かがわ市引田

JR引田駅の新駅舎完成を祝ってテープカットを行う上村市長(中央)や四之宮社長(右から2人目)ら=香川県東かがわ市引田


 1928(昭和3)年開業の引田駅についてJR四国は、老朽化を理由に2021年度に駅舎の建て替え方針を示し、市と協議を開始。市は「瀬戸内国際芸術祭2025」の夏会期(8月1~31日)の会場の一つに引田エリアが加わることなどを見据え、観光客らへの対応としてトイレを整備することを計画していた。
 完成式には上村一郎市長や同社の四之宮和幸社長ら関係者が出席。上村市長は「来訪者を歓迎できる駅となった。皆さんに愛される施設となれば」、四之宮社長は「国内外の人に引田に訪れていただき、魅力を再発見してもらいたい」とあいさつし、テープカットを行って新駅舎の誕生を祝った。
 新駅舎は県産木材を使った切り妻屋根が特徴で、引田の古い町並みとの融合を図っている。鉄骨造りで建築面積は約90平方メートル。このうちトイレは約24平方メートル、待合所は約9平方メートル。旧引田駅のトイレは、男女共用のくみ取り式だったが、男女別の水洗式に変更した。
 旧引田駅時代から清掃活動などを実施し、新駅舎にベンチの寄贈も行ったまちおこしグループ「風の港まちづくりネットワーク」の高田千浪会長(65)は「感無量。引田に来た人にいいところだったと思ってもらえるよう今後も活動していきたい」と話した。

(四国新聞・2025/03/29掲載)



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