みやびなひな飾りずらり 多度津 京極家ゆかりなど展示
江戸時代から昭和期にかけてのひな人形を集めた企画展が、香川県仲多度郡多度津町家中の町立資料館で開かれている。多度津藩京極家や町内の商家に受け継がれるひな飾り11組が並び、それぞれの放つ美しさが来場者を魅了している。30日まで。
京極家ゆかりのひな飾りは、丸亀藩6代藩主の京極高朗(たかあきら)の娘豊姫が1834(天保5)年、多度津藩5代藩主の京極高琢(たかてる)に嫁いだ時に持参した嫁入り道具。かごやお膳などには家紋の四ツ目結紋が描かれ、優しい表情の内裏びなと一体となって気品を漂わせている。
多度津七福神の景山家に伝わる「源氏枠飾り」は、源氏物語のワンシーンを再現したような御殿が吹き抜け屋台となっているのが特徴。このほか、京の御所をモチーフにした豪華な御殿飾り、昭和の高度成長期に一般家庭に普及した七段飾りなどもあり、ひな飾りの個性や変遷を感じることもできる。
入館無料。月曜と祝日の翌日が休館。開館時間は午前9時から午後4時半まで。問い合わせは同館0877-33-3343。
(四国新聞・2025/04/10掲載)