香川県さぬき市北部の大串半島活性化の中核として昨年オープンした飲食施設「時の納屋」(同市小田)は、本年度から毎月第3土曜に建物を貸し切りにした予約制の夜営業に乗り出す。主に創作会席料理をケータリングサービスで提供。メニューは地元産の食材が主役となる構成を考えており、人気の施設に新たな魅力が加わりそうだ。


レオープン時に提供された創作会席料理の一例

レオープン時に提供された創作会席料理の一例


 施設は2016年の日本建築学会賞(作品)を受賞した建築家の堀部安嗣さんが設計し、昨年6月にオープン。木造の建物は採光と換気のため中央の一部が盛り上がった越屋根が特徴で、目の前に広がる瀬戸内海の景観と地元食材を使った軽食が人気を呼んでいる。
 施設を運営する同市の第3セクター「市SA公社」によると、夜営業はオープン当初から持ち上がっていた計画。間もなく開店1周年を迎えるこのタイミングで始めることにした。建物との相性も考えてまずは和食の提供を基本とし、今後はフレンチやイタリアンなどにも対応していきたい考え。


夜営業を始める「時の納屋」=さぬき市小田

夜営業を始める「時の納屋」=さぬき市小田


 3月末に関係者を招いたプレオープン時に創作会席料理の一例として提供されたのは、地物の新鮮な魚の造りやさぬきワイナリーのワインをソースにしたオリーブ牛のソテー、高瀬茶で味付けした揚げ物など計11品。初物のタケノコや桜の花の塩漬けなども盛り込んで季節感を演出した。関係者は料理の数々を目と舌で味わって成功に太鼓判を押していた。
 市SA公社によると、対応が可能な人数は10人程度で、貸し切りの時間は2時間を想定。創作会席料理を注文すると料金は1人1万1千円。曜日の変更や立食スタイルなどは相談に応じる。
 予約受付はスタートしているが初回の4月19日分は既に埋まった。食材の準備が必要なため希望日の1カ月前までに連絡する。予約や問い合わせは市SA公社〈0879-52-1156〉。

(四国新聞・2025/04/15掲載)



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