3年に1度開かれる現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭2025」の開幕まであと2日となった。15日は香川県高松市サンポートの高松港に漁網のアート作品「そらあみ」が設置された。島々を巡る起点となる港にカラフルな漁網が掲げられ、歓迎ムードは一気に高まった。


高松港に漁網のアート作品「そらあみ」を設置する五十嵐さん(左端)ら=香川県高松市サンポート

高松港に漁網のアート作品「そらあみ」を設置する五十嵐さん(左端)ら=香川県高松市サンポート


 そらあみはアーティストの五十嵐靖晃さん(46)=千葉県=の作品で、過去にも沙弥島(坂出市)や本島(丸亀市)の浜辺を彩ってきた。今回は高松港で瀬戸内の食や産品などを発信する公式プロジェクトのシンボルとして展示する。
 作品は五十嵐さんが2月から豊島、女木島、男木島、小豆島の4島でワークショップを開き、住民計約250人と共同で制作。5色の網を使い、竹製の網針などを使う昔ながらの手法で編み上げた。
 この日は小雨が降る中、午後1時ごろから五十嵐さんと各島の住民、ボランティアが設置作業を開始。各島で編んだ四つの網をつなぎ合わせ、縦4メートル横32メートルの大作が掲げられると、参加者から大きな拍手が起きていた。
 五十嵐さんは「瀬戸内の海や島に出合うためにくぐるのれんをイメージした。漁網の編み方は世界共通で、海外とつながる芸術祭になってほしい」と話した。
 同日は、報道陣向けの内覧会が行われ、春会期で新たに会場に加わった坂出市の瀬居地区や、高松市の屋島山上交流拠点施設「やしまーる」でも作品が公開された。

(四国新聞・2025/04/16掲載)


瀬戸内国際芸術祭2025



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