高松繁栄の歴史たどる 「高松城―海にのぞむ城のものがたり―」 香川県立ミュージアム・22日から 絵図など142点、初公開文書も
現在の香川県高松市の礎となった高松城と城下町の歩みを紹介する、瀬戸内国際芸術祭2025参加の特別展「高松城―海にのぞむ城のものがたり―」(四国新聞社など共催)が22日から、同市玉藻町の県立ミュージアムで開かれる。初公開の古文書や絵図などを通して、瀬戸内海の島々への発着点として栄えた高松の歴史をたどる。
高松城は、約430年前に豊臣秀吉から讃岐国を与えられた生駒親正によって築城。周囲の城下町は海と陸を行き来する人でにぎわっていた。明治時代以降、高松城跡は大きく姿を変え、現在は玉藻公園となり人々の憩いの場となっている。
本展では121件142点を展示。このうち「豊臣秀吉領知朱印状」は、秀吉が親正に讃岐国を支配するよう命じた文書で、今回が初公開となる。また、江戸幕府から派遣された隠密が調べた高松城の図も展示。実際と大差ない図から、隠密の能力の高さがうかがえる。
生駒氏の後に城主となった松平家に伝わる刀剣のうち、最も格が高いとされる刀剣「太刀 銘 真守造」や、江戸初期の高松城と城下町の景観を描いた「高松城下図屏風(びょうぶ)」、明治時代に城跡で博覧会が開催された時の様子が分かる史料なども並べる。
会期は6月1日まで。入場料は一般1200円ほか。
◆内覧会
21日に開会式・内覧会を開く。定員は先着50人。申し込み、問い合わせは同ミュージアム、電話087-822-0247。
関連イベント
■講演会 ①4月26日午後1時30分から②5月11日同時刻から/地下1階講堂/定員各回先着230人(要申し込み)/無料/講師①愛媛大法文学部教授・胡光②香川大経済学部教授・西成典久
■ゴールデン・ウイーク・スペシャル 5月3~5日の午前10時からと午後1時から/2階西ロビーなど/折り紙や塗り絵など展覧会にちなんだ遊び。一部有料。
■プレミアムナイトツアー高松城夜話 5月9、30日の午後6時から/特別展会場など/定員各回先着20人(要申し込み)/3000円(カフェ代込み)/担当は学芸員
■サタデーナイトトーク 4月26日、5月3、10、17、24日の午後6時30分から/特別展会場入り口集合/要観覧券/担当は学芸員
■ナイトコンサート サヌカイトの響き 5月5日午後6時30分から/1階図書コーナー/定員先着50人/無料/出演は臼杵美智代ら
(四国新聞・2025/04/17掲載)