瀬戸芸合わせ猪熊作品 四国村ギャラリーで特別展 春会期 「形」テーマ、絵画18点
瀬戸内国際芸術祭が開幕した18日、香川県高松市屋島中町の四国村ミウゼアム内にある四国村ギャラリーで、洋画家・猪熊弦一郎にフォーカスした特別展覧会が始まった。同ギャラリーでは瀬戸芸の春、夏、秋会期に合わせ、それぞれ猪熊作品を展示。春会期は「Form=形」を切り口とした絵画などが並び、多くの来場者が見入っている。
瀬戸芸に足を運んでもらった人々に、香川を代表する洋画家・猪熊の作品にも触れてもらおうと同施設が企画。展覧会名は「猪熊弦一郎 Form、People、Living 身の回りにある、秘密と美しさ」。丸亀市浜町の市猪熊弦一郎現代美術館の所蔵品から、会期ごとに作品を選定して展示する。
春会期に合わせた展覧会では、形をテーマにした絵画18点を紹介。中でも目を引くのは、色鮮やかな丸や四角、矢印などをキャンバスに配した「星からの手紙(ラブ)」(1983年)。晩年を過ごした米ハワイで使用していたスケッチブック、キャンドルやガラス瓶などのコレクションも展示している。
同ギャラリーの入り口には、高松市で採掘されたさまざまな形の石と、手でちぎったカラフルな紙を融合させたインスタレーションが登場。クリエーティブユニット「SPREAD」が手がけたもので、猪熊作品へのより深い理解を促している。
今回の展覧会は7月19日まで。夏会期、秋会期に合わせた展覧会はそれぞれ7月26日~9月12日、9月20日~12月14日に開催し、「People=人」(夏)と「Living=住」(秋)をテーマにした作品を紹介する。
開館時間は午前9時半~午後4時半。火曜日休館。同施設への入村料(大人1600円など、瀬戸芸の会期中は作品鑑賞パスポートを掲示すれば大人千円)が必要。問い合わせは同施設087-843-3111。
(四国新聞・2025/04/20掲載)