境内に薄紫のカーテン 高松・岩田神社 「孔雀藤」見頃
香川県高松市飯田町の岩田神社でフジの花が見頃を迎えている。淡い紫色の花が涼やかに境内を彩り、爽やかな春の趣を漂わせている。見頃は今月末までの見込み。
同神社によると、フジは樹齢850~900年ほどで、1971年に県の自然記念物に指定された。1本の幹からフジ棚いっぱいに枝を広げた姿の雄大さから「孔雀(くじゃく)藤」と呼ばれ、地元住民らに親しまれている。
今年は例年より1週間ほど開花が遅く、現在七分咲き。訪れた人たちは薄紫色のカーテンのようにフジ棚から長短さまざまな房が垂れ下がる様子を写真に収めたり、花のほのかな甘い香りを楽しんだりしている。
同神社では30日まで恒例の藤まつりを開催。26、27日には生け花展や音楽ライブが行われる。午後6時から同8時まではライトアップを行い、昼間とは違った幻想的な空間が楽しめる。フジの花が描かれた限定デザインの御朱印も用意している。
孔雀藤は樹勢の衰えが懸念されており、地元の弦打校区コミュニティ協議会が接ぎ木を行い、2015年に地区内の小学校や公園などに植樹。地域ぐるみで子孫育成に取り組んでいる。
(四国新聞・2025/04/22掲載)