新緑の季節を迎えた小豆島の寒霞渓で、島の一部の地域だけに自生する希少植物「ショウドシマレンギョウ」が見頃を迎えている。四望頂(しぼうちょう)展望台周辺の遊歩道沿いでは、直径2~3センチのかれんな黄色い花が、若葉とともに風に揺れ、訪れた観光客らの目を楽しませている。


黄色い花が見頃を迎えているショウドシマレンギョウ=香川県小豆郡小豆島町、寒霞渓

黄色い花が見頃を迎えているショウドシマレンギョウ=香川県小豆郡小豆島町、寒霞渓


 ショウドシマレンギョウはモクセイ科の落葉低木。葉が開くのと同時期に、緑色を帯びた黄色い小ぶりの花を咲かせる。岡山県などに自生するヤマトレンギョウの変種が小豆島で独自の進化を遂げたとされ、1973年に新種に認定された。現在は県のレッドデータブックで絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。
 「寒霞渓ロープウェイ」の運行会社によると、今年は例年並みの今月19日ごろに咲き始めた。ここ数日、日中の気温が高めで推移したこともあり、27日には満開を迎えた。
 花は5月初旬まで楽しめるという。

(四国新聞・2025/04/28掲載)



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