神奈川県の「オペラシアターこんにゃく座」によるオペラ「あん」公演が、22日に香川県綾歌郡宇多津町浜六番丁のユープラザうたづで開かれる。どら焼き屋を舞台に、ハンセン病の元患者の女性と、彼女を取り巻く人々との交流を描いている。


オペラ「あん」の公演の一場面

オペラ「あん」の公演の一場面


 物語は、借金を返すためどら焼き屋で店長として働く千太郎の元に、店で働きたいという年老いた女性・徳江が現れたことから展開。徳江の作る「あん」のおいしさに驚き、雇うことにするが、彼女がハンセン病元患者だといううわさが広まる。二人が互いに影響を受け合いながら、前進していく姿を表現する。
 こんにゃく座は創立50周年企画として「あん」を2022年に初演し、全国各地で公演。台本は原作小説の著者・ドリアン助川が手がけている。小説は20言語以上に翻訳され、15年には樹木希林主演で映画化された。
 本公演は日本劇団協議会が、演劇の鑑賞機会を創出する事業の一環で開催。研ぎ澄まされた声とピアノとクラリネットのアンサンブルで、「どんな人生であっても生きる意味がある」というメッセージを届ける。
 出演は島田大翼、梅村博美、熊谷みさとほか。ピアノは入川舜、クラリネットは橋爪恵一。入場料は一般5500円ほか。問い合わせは香川市民劇場、電話087-821-7891。

(四国新聞・2025/05/15掲載)



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