香川県高松市出身でフルート奏者の柴田俊幸(パリ在住)と、ピアニストの小倉貴久子のデュオリサイタルが14日、香川県観音寺市観音寺町のハイスタッフホール小ホールで開かれる。初期ロマン派の作品をほぼ同時代の楽器で表現し、その神髄に迫る。

 柴田は米ニューヨークとベルギーで学び、ブリュッセル・フィルハーモニックなどで研さんを積んだ後、古楽界に転身。現在はフランスとベルギーの音楽院で指導し、世界の第一線で活躍している。


柴田俊幸(ⒸHiroshi Noguchi)


 小倉は東京芸術大を経て同大大学院ピアノ科修了、アムステルダム音楽院を首席卒業。同芸大では約20年間、フォルテピアノの指導をしてきた。文化庁芸術祭レコード部門で大賞を受賞するなど、日本を代表する奏者として知られる。


小倉貴久子


 リサイタルでは、1820年前後のドイツ製のオリジナルフルートとフォルテピアノを使用。当時の演奏法に即した形で、シューベルトやベートーベン、モーツァルトの息子のフランツ・クサーバー・モーツァルトらの名作を再現する。古楽器の音色を耳と心で味わえる公演となりそうだ。
 午後2時開演。入場料は一般3500円ほか(当日券は500円増し)。問い合わせはたかまつ国際古楽祭実行委員会の桑原、電話080-5008-3147。

(四国新聞・2025/06/12掲載)



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