「食べられる」四角スイカ登場―。香川県善通寺市内のパン店と善通寺商工会議所が、市特産の四角スイカを模したパン「善通寺四角いスイカパン」を開発した。食パンをベースに、外観も中身もまさにスイカ。同商議所は「四角スイカは観賞用で食べられないが、これはおいしく食べられる。見て、食べて、善通寺の夏を感じてほしい」と期待している。


本物そっくりの「善通寺四角いスイカパン」を開発した加茂さん=善通寺市役所

本物そっくりの「善通寺四角いスイカパン」を開発した加茂さん=善通寺市役所


 四角スイカは、約50年前に市内の農家が開発。装飾用として人気があるが、熟す前に収穫するので、中身は白っぽく甘みもなく、食用には適さない。そのため知名度は高いが、身近な存在とは言い難かった。
 四角スイカを身近に感じてもらうとともに、ブランド力を生かして市を盛り上げていこうと、同商議所がパン化を発案。市特産のダイシモチ麦入りパンなどを手がけている「ベーカリーKAMO」(同市善通寺町)が、インパクト抜群な商品に仕立てた。
 ベースは1辺約11センチの小麦の食パンで、皮の緑色は抹茶、しま模様の黒色はブラックココア、果肉の赤色は濃縮イチゴ果汁などで色づけ。種にはチョコチップを使用している。イチゴ風味でほんのり甘く、トーストすると香ばしく一段とおいしくなるという。
 1個1080円で1日8個、9月末までの限定販売(水・日曜日定休)。開発した同店の加茂明彦さん(49)は「少しでもスイカ生産者の応援になればと思いながら作った。最高の出来栄えなので食べてみて」と話している。

(四国新聞・2025/06/21掲載)


ベーカリーKAMO(Instagram)



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