香川県さぬき市多和にある旅館の庭園で、初夏を彩るナツツバキが咲き始めた。純白のかれんな花が、訪れた人たちを魅了している。7月上旬まで楽しめる見込み。


純白のかれんな花を咲かせ始めたナツツバキ=香川県さぬき市多和

純白のかれんな花を咲かせ始めたナツツバキ=香川県さぬき市多和


 ナツツバキは高さ10メートル程度まで育つ落葉樹。朝に花が咲いて、夕方には落ちる「一日花」として知られ、はかなさの象徴とされる。
 花をつけているのは、四国霊場88番札所大窪寺から国道377号を長尾方面へ2キロほど進んだ道沿いの旅館「竹屋敷」の庭園で、敷地には約40本のナツツバキが植栽されている。今年は12日ごろから日当たりの良い場所を中心に、ぽつぽつと白い花を咲かせ始めたという。
 庭園ではこのほか、ナツツバキより一回り小さく同様に白い花をつけるヒメシャラが見頃を迎え、紫色の花を咲かせるナツハギもほころび始めている。午前10時半から午後4時まで自由に観賞することができ、屋敷内の食堂ではうどんやそば、コーヒーなどを味わえる(ラストオーダーは同3時半)。
 オーナーの西尾一三さん(78)は「こんなにたくさんつぼみがつくのは数十年ぶり。盛んに咲き始めると例年に比べて見栄えがしそう」と期待している。

(四国新聞・2025/06/21掲載)


旅館 竹屋敷



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