今秋開かれるパリ・コレクション(9月29日~10月7日)に、香川の伝統織物「保多織」を使った洋服ブランド「ブティックjune」が初出展する。ブランド代表でデザイナーの吉原潤さん(香川県高松市)が制作過程を紹介する展示が24日、香川県高松市亀井町のギャラリー「GALLERY OUCHI」で始まった。29日まで。


今秋のパリコレへ出品される保多織を使った衣装のデザイン画や仮縫い段階の衣装などが並んだ展示=香川県高松市亀井町、GALLERY OUCHI


 吉原さんは独学で洋裁を習得し、2013年ごろから製造販売を開始。16年に高松空港で出合った保多織の肌触りの良さに魅了され、18年に保多織をメインに使った同ブランドを設立した。
 パリコレへの参加は、22年にパリで開いた展示販売会がコレクション運営会社の目に止まったことがきっかけ。パリコレ期間内の10月2、3日のいずれかのショーに登場し、県出身のモデル2人を含む12人が保多織で作られた衣装をまとってランウェーを歩く。
 今回の展示は地元の人たちに出展を報告しようと、「瀬戸内の風、パリの光。」と題して開催。会場ではパリでお披露目される衣装のデザイン画や型紙、仮縫い段階のものなどが洋服ができるまでの物語を伝えている。また、同市で活動する漆芸作家やハンドメード作家らがコレクションのために作ったボタンやアクセサリーなども紹介している。
 吉原さんは「制作の過程を体感してもらえたら。パリコレで香川のものづくりの魅力をアピールしたい」としている。

(四国新聞・2025/06/26掲載)



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