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楽聖の熱き挑戦伝える ベートーベン記念祭 「7番」メインに 高松・6日
ベートーベンの代表曲を年代順に取り上げる「高松ベートーヴェン記念祭」が6日、香川県高松市のサンポートホール高松で開かれる。躍動的なリズムが特徴の「交響曲第7番」をメインに、挑戦を続けた楽聖の情熱を伝える。
同記念祭は、ベートーベン生誕250年の2020年から没後200年に当たる27年までの8年間に、九つの交響曲と主要な協奏曲を全て演奏することを目指す。ベートーベンは新曲の初演前に極小編成オーケストラで試演したとされ、コンサートはそれと同規模で演奏する。
「躍動するベートーヴェン」と題したプログラムは4曲構成。第7番は「傑作の森」と称される中期を締めくくる作品で、巧みにリズムを繰り返す展開に革新性が見られるという。音楽監督で指揮の大山晃は「既に名声を得ながらも現状に満足しなかった楽聖の姿が想像できる」と話す。
演奏される機会の少ない「ピアノ協奏曲ニ長調」も聴きどころ。バイオリン協奏曲が初演で十分評価を得られなかったことから、ベートーベン自身でピアノ版に編曲したとされ、全楽章で新たに作ったカデンツァを用いるなど成功への執念がうかがえる。ほかに、歌劇「フィデリオ」序曲、アリア「口づけの試練」も取り上げる。
管弦楽は高松コンテンポラリーソロイスツで37人編成。コンサートマスターは西浦弘美、ソリストはピアノ平田奈夏子(宇多津町出身)、バリトン玉置忠徳(丸亀市)を迎える。
第2小ホールで午後2時開演。入場料は一般2500円(前売り2千円)ほか。問い合わせは大山、電話090-9454-9932。
(四国新聞・2025/07/03掲載)