県外や海外の人たちにお遍路について知ってもらおうと、四国八十八カ所霊場会(会長・大林教善甲山寺住職)は、各札所の砂を集めた出張型のお砂踏み「遍路の心」をリニューアルした。高松市のサンポートホール高松で11日、公認先達ら向けに公開。全国から集まった先達ら約150人は砂を敷いたカーペット上を歩いて巡礼したほか、仮想現実(VR)などを通してお遍路の魅力を再確認した。


お砂踏みを体験する先達ら=高松市、サンポートホール高松


 お砂踏みは、砂を踏みながらお参りすることで各札所を巡った際と同じ功徳を積めるとされる。同霊場会は15年ほど前から東京などでお砂踏みを開催していたが、ここ5年間は休止していた。リニューアルでは、VRを駆使したランニングマシンでお遍路を疑似体験できる機器や、ドローンで撮影した15カ所の最新映像が見られるコーナーを設けた。

 先達らはお香で手を清めた後、1番札所・霊山寺(鳴門市)から結願寺の88番札所・大窪寺まで砂を踏みしめるように歩き、本尊の御影に手を合わせていた。

 大林会長は「要望があれば県外や海外へ出向きたい。遍路に触れていただき、将来は四国に足を運んでもらえれば」と話していた。

(四国新聞・2019/09/12掲載)


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