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香川県内 海山ガイド 夏本番、思い出つくろう
子どもたちにとって待望の夏休みが間もなく始まる。猛暑による熱中症には気を付けないといけないが、家族や友人らと海や山などに繰り出して思い出づくりに励みたい。さあ、この夏はどこへ行こう。四国内のおすすめスポットを、香川県内を皮切りに順次紹介する。
女木島海水浴場(香川県高松市女木町)
高松港の沖合に位置する女木島は、環境省の「快水浴場百選」に選ばれている。今年も最高評価を受けた水質や弧を描く美しい砂浜が特長で、毎年大勢の家族連れらでにぎわう。土日祝日などはライフセーバーを配置し、ライフジャケットの貸し出しもある。
瀬戸内海の多島美を望む鷲ケ峰展望台や桃太郎伝説の鬼ケ島大洞窟のほか、開催年でもある瀬戸内国際芸術祭のアート作品も見どころの一つ。8月2、3日は2年に1度の住吉神社の大祭があり、3日は太鼓台が海に突入する勇壮な場面を見ることができる。
【メモ】高松港からフェリーで約20分、女木港から徒歩で約10分。問い合わせは鬼ケ島観光協会〈087-840-9055〉。
竜王山・大滝山(香川県高松市塩江町)
香川と徳島の県境に連なる讃岐山脈を代表する山で、竜王山の標高は香川県内最高峰の1059メートル、大滝山は3番目の946メートル。「香川のみどり百選」にも選ばれ、山頂付近にはブナの原生林が残る。登山道を歩きながら雄大な自然を満喫したり、麓の塩江温泉郷で温泉に漬かってリフレッシュしたりするのもおすすめ。キャンプ場もある。8月30日に旧上西小学校でプラネタリウムや出店などが楽しめる「塩江ほしぞら縁日」を開催するなど、7月19日から8月末まで塩江地区内でさまざまなイベントが開かれる。
【メモ】高松自動車道高松西ICから車で約50分。問い合わせは塩江温泉観光協会〈087-893-0148〉。
オリーブビーチ(香川県小豆郡小豆島町西村)
小豆島最大の海水浴場。内海湾近くを通る国道436号沿いに立地し、周囲の山々の緑や青い空、沖合をゆっくりと行き交う船が織りなす光景を眺めるだけで気持ちが穏やかになる。全長約700メートルの砂浜では海の家が3軒営業し、シーカヤックやスタンドアップパドルボード(SUP)の貸し出しなどを行っている。遊泳期間は8月末まで。ギリシャ風車がシンボルの観光スポット「小豆島オリーブ公園」から近く、内海湾対岸の田浦半島には小豆島出身の作家・壺井栄ゆかりの観光施設「二十四の瞳映画村」や「岬の分教場」があり、渡し舟(所要時間約10分、乗船料・大人片道500円)で気軽に渡れる。
【メモ】高松港からフェリーなどで小豆島へ。車で池田港から約10分、土庄港から約20分。問い合わせはオリーブビーチ海水浴場組合・武山さん〈090-9889-1510〉。
津田の松原海水浴場(香川県さぬき市津田町)
約3千本の松の群生が1キロほどにわたって続き、白い砂浜とのコントラストが目を引く県内有数の海水浴場。11日に海開きを行い、海の家やシャワー室、沖合で休憩するための浮島も順次設置。松原を散策しながら自然を感じるのも一興。特に立派な7本の大木「七福神の松」や朱塗りの「願い橋・叶(かな)え橋」など見どころが多数ある。8月16日には「津田まつり」が予定され、午後8時からは約600発の花火が夜空を彩る。イルカと触れ合える日本ドルフィンセンターもほど近い。
【メモ】高松自動車道津田東ICから車で約10分。JR高徳線讃岐津田駅から徒歩約10分。問い合わせは市商工観光課〈087-894-1114〉。
琴弾地海水浴場(香川県香川郡直島町)
砂浜が弧を描くように広がる海水浴場。遠浅で穏やかな波が打ち寄せ、大勢の家族連れや観光客でにぎわう。隣接するふるさと海の家「つつじ荘」では、宿泊のほか、コインシャワーの利用もできる。島内には地中美術館や李禹煥(リウファン)美術館、ベネッセハウスミュージアムなどの人気のアートスポットが多くある。8月1日からは瀬戸内国際芸術祭の夏会期も始まるので、レンタサイクルを利用して心地よい潮風を感じながら現代アート巡りをするのもおすすめだ。
【メモ】高松港から宮浦港行きフェリーで1時間ほど。港から町営バスで「つつじ荘」下車すぐ。問い合わせは町観光協会〈087-892-2299〉。
休暇村讃岐五色台キャンプ場(香川県坂出市大屋冨町)
豊かな自然に囲まれた五色台の山頂にあるキャンプ場。オートキャンプサイトは33区画。うち10区画は電源、水道を備える。初心者も利用しやすい「手ぶらプラン」では、テントとキャンプ道具、食事をセットで提供。周辺は野鳥が多く、バードウオッチングを楽しめるほか、ビジターセンターでは工作体験もできる。
キャンプ宿泊者は、3月にリニューアルしたばかりの休暇村本館の大浴場もおすすめ。露天風呂から瀬戸内海を一望でき、心身をリフレッシュできる。キャンプ場からは徒歩約15分。利用時間は正午~午後8時。
【メモ】高松自動車道高松檀紙、坂出各ICから車で約40分。問い合わせは休暇村讃岐五色台本館〈0877-47-0231〉。
TaTuTa(タツタ)の森(香川県綾歌郡綾川町枌所東)
綾川上流にある柏原渓谷の棚田跡などに整備。木立の中で開放感たっぷりのキャンプを満喫できるほか、すぐ近くの小川で涼しく遊べるのも醍醐味(だいごみ)の一つ。
最大8人まで宿泊できるコテージ(7棟)は、バーベキュー対応のテラスやキッチン、ユニットバス、トイレなどを備える。川岸にはバンガロー5棟。テントサイトと日帰り向けのデイサイトはそれぞれ14区画。団体用の研修棟もある。
キャンプ道具のレンタルにも対応。施設予約は3カ月前から電話で行う。受付時間は午前8時半~午後5時。ペットの利用は不可。
【メモ】高松自動車道高松檀紙IC、府中湖スマートICから各約40分。問い合わせは柏原渓谷キャンプ村〈087-878-3340〉。
飯野山(香川県丸亀市・坂出市)
標高422メートル。「讃岐富士」の愛称で親しまれる。登山口は丸亀市飯野町と同市飯山町、坂出市の計3カ所。讃岐平野や瀬戸内海を眺めながら、1時間程度で山頂にたどり着ける手軽さも人気で、子どもからお年寄りまで楽しめる。
歩きやすさで好評なのは飯野町からのルート。山を回るように登るため、景色の変化に富み、5合目付近は琴平・善通寺方面、7合目では讃岐山脈、9合目では瀬戸内の多島美や瀬戸大橋などが望める。登山口周辺には約70台収容の駐車場もある。頂上の巨石群も見どころの一つ。
【メモ】丸亀市飯野町の登山口までは高松自動車道坂出ICから車で約10分。問い合わせは丸亀市観光協会〈0877-22-0331〉。
一の宮公園(香川県観音寺市豊浜町)
夕日の名所として人気が高まっている公園で、ヤシの並木が南国ムードを漂わせる。彫刻家イサム・ノグチの遊具彫刻が設置されていることでも知られる。遠浅の海水浴場は監視員がいないため、市は「遊泳する場合は十分注意を」と呼びかけている。シャワー設備は市が昨年に改修。料金は3分200円。園内にはキャンプ場、テニスコートなどがあり、バーベキューも楽しめる。キャンプ場の使用料は中学生以上350円、テント持ち込み料700円。
【メモ】高松自動車道大野原ICから車で3分。JR豊浜駅から徒歩12分。問い合わせは市豊浜コミュニティセンター海の家〈0875-52-6640〉。
父母ケ浜(香川県三豊市仁尾町)
南北約1キロにわたる海岸は干潮時に最大で約400メートル沖まで干潟が現れ、潮だまりに風景や人物が鏡のように映り込む。「天空の鏡」「日本のウユニ塩湖」と呼ばれ、“映える”写真が撮れるとして人気のスポット。周辺には近年、飲食店や宿泊施設が次々とオープンし、滞在型観光にも対応できるように。沖合にある無人島の大蔦島へは渡船が運航しており、海のレジャーやキャンプを楽しめる。最新情報は市観光交流局のホームページ。
【メモ】高松自動車道の三豊鳥坂、さぬき豊中各ICから車で約20分。周辺駐車場のほかに約1キロ離れた臨時駐車場も。問い合わせは市観光交流局〈0875-56-5880〉。
国営讃岐まんのう公園(香川県仲多度郡まんのう町吉野)
国の名勝・満濃池に隣接した約350ヘクタールの国営公園。19日から8月11日まで「サマーフェスタ」として、昆虫教室や水遊び場など子ども向けの各種企画を用意している。19日から8月3日までは、カブトムシを近くで観察できるカブトムシランドをオープン。また、ライムグリーンの緑葉が爽やかなコキア約6千本、黄色やオレンジ色、クリーム色などのヒマワリ9品種約8千本も楽しめる。いずれも見頃は7月下旬から。例年実施していたコキアの夜間ライトアップは行わない。フェスタ期間中の休園日はなし。
【メモ】高松自動車道善通寺ICから車で約25分。問い合わせは国営讃岐まんのう公園管理センター〈0877-79-1700〉。
(四国新聞・2025/07/17掲載)