東かがわ市は23日、瀬戸内国際芸術祭2025の夏会期(8月1~31日)で引田エリアが会場の一つとなることを受け、小豆島町の坂手港と引田漁港間に設ける臨時航路の下船シミュレーションを同漁港で実施した。運航する事業者は接岸のポイントについて、市職員は乗船者の下船後の誘導などをそれぞれ確認し、約1週間後に迫った開幕に向けて準備を整えた。


下船した乗船者役を誘導する市職員(手前右)=香川県東かがわ市引田、引田漁港

下船した乗船者役を誘導する市職員(手前右)=香川県東かがわ市引田、引田漁港


 臨時航路開設は市の観光誘客の一環。引田エリアの作品公開が午後9時までのため、夕方まで小豆島で鑑賞した人たちに、高松市を経由せず東かがわ市に足を運んでもらうのが狙いだ。
 臨時航路は、期間中の土日祝日(計11日間)に午後5時坂手港発、同6時引田漁港着のダイヤで運航。旅客10人乗りの船舶で1日1便とする。引田漁港から坂手港に向かう便はない。料金は1人1500円。
 市によると、臨時航路に乗船した場合と小豆島から高松市経由で公共交通を使って引田エリアを訪れる場合とを比較すると、臨時航路の利用で時間は最大1時間半ほど短縮、料金も最大で約1700円ほど抑えられるという。
 この日は、実際に使用する船舶を用いて運航事業者が接岸時の注意点を確認したほか、市職員は船から降りた乗船者役を瀬戸芸ののぼりを立ててお出迎え。作品を展示する会場へ誘導する流れをチェックした。
 予約は旅行大手JTBの予約販売ウェブサイトで25日午前10時から開始。市は「来場者のコストパフォーマンス、タイムパフォーマンスが格段に向上する。夕暮れからの作品鑑賞を楽しんでほしい」としている。

(四国新聞・2025/07/24掲載)


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