古墳時代後期(約1400年前)とみられる竪穴住居跡が、香川県仲多度郡琴平町苗田の水田で見つかった。町内で竪穴住居跡が確認されたのは初めて。町教委は「苗田天神遺跡」と名付け、20日に現地説明会を開く。


琴平町内で初めて確認された竪穴住居跡(町教委提供)

琴平町内で初めて確認された竪穴住居跡(町教委提供)


 同所は、町立3小学校を統合した小学校の建設予定地。今年5月の試掘を経て、7月から発掘調査を行っている。町内で本格的な発掘調査が実施されたのは初めて。
 町教委によると、竪穴住居は大きさ約4メートル四方。現時点で確認されているのは1棟だが、2、3棟は集まっていたと推測される。用水路跡も見つかった。
 また50メートルほど離れた場所で、鎌倉時代とみられる掘立柱建物1棟の跡も発見。近くには地鎮祭の跡とみられる穴があり、鎌倉時代の土器が大量に出土した。
 苗田地区に関しては、江戸時代後期の絵図では現在と同じく水田となっていた。町教委は「文献資料が少なく、江戸時代以前の様子はこれまで不明だったが、少なくとも鎌倉時代までは集落があったとみられる」としている。



 調査後は埋め戻され、造成工事が施される。現地説明会は20日午前10時から同11時半まで。JR琴平駅、琴電琴平駅からは徒歩15分で、車の場合は光賢寺駐車場または北こども園駐車場を利用。問い合わせは町教委〈0877-75-6715〉。

(四国新聞・2025/09/18掲載)


琴平町公式ホームページ 苗田天神遺跡現地説明会のご案内


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