白方の魅力、来て見て楽しんで―。たどつまち歩きの会は、多度津町白方地区の見どころを紹介するマップを作成した。地区の深い歴史を感じられる特選スポット6選のほか、飲食店や寺社などの情報を掲載している。同会は「白方はエピソードが豊富で瀬戸内海を望む景色も美しく、地区を巡るのに利用してほしい」としている。


多度津町白方地区の見どころを紹介する「白方マップ」


 中津栄一会長(68)によると、町内のまち歩きは金毘羅参りの海の玄関口や北前船の寄港地、さらに四国の近代産業発祥地としての繁栄を今に伝える多度津地区が中心という。新たに白方地区の歴史や自然といった豊かな資源にスポットを当てようと、情報を発信するマップを作成した。

 「ぶらり特選スポット」では、江戸時代の武家屋敷の様式を伝える多度津京極藩家老屋敷の林求馬邸、中世の豪族香川氏の居城で国史跡の天霧城跡、弘法大師空海ゆかりの地とされる仏母院や海岸寺奥の院などをお薦めしている。ユニークなところでは江戸末期の義賊で最期は処刑された南林の墓。資産家から奪った財貨を窮民に施すのを楽しみとした“多度津の鼠小僧(ねずみこぞう)”という。

 マップはB4判カラー。地区の名所や史跡に加えて飲食店やショップ、寺社、公的施設などの位置を案内し、特産の「白方ぶどう」や「白方かき」、オリーブの産地も示している。

 中津会長は「白方の魅力を掘り起こし、広めるための仕掛けを積極的に行っていきたい。地元の人が古里の良さに開眼するきっかけにもなればいい」と話している。問い合わせは町政策観光課〈0877(33)1116〉。

(四国新聞・2019/09/17掲載)


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