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浮世絵の世界、押し花で表現 善通寺で作品展
押し花愛好家の作品展「3人の絵師と巡る浮世絵の旅&ジブリ物語」が1日、香川県善通寺市文京町の市美術館で始まった。花や野菜などさまざまな植物で浮世絵の世界を表現し、来場者を楽しませている。5日まで。
作品展は「クレマチス押し花クラブ」(講師・香西洋子さん)が生徒の成果発表の場として毎年開催。丸亀市、三木町の教室の生徒らが制作した約50点を展示した。
浮世絵は葛飾北斎、喜多川歌麿、歌川広重の3人がテーマ。広重の東海道五十三次「朝之富士」では、白いギンポプラの葉やトウモロコシの皮で富士山を、パンジーで旅人の着物を再現。旅人の荷物の縁取りを細く切ったナスの皮で描くなど、細かな技術が光っている。歌麿の美人画では、アイノカンザシやウノハナの小さな花びらで、着物やうちわの柄を丁寧に表現している。
またアニメ映画「魔女の宅急便」の一場面を押し花にした作品も出品。トウモロコシの毛で髪の毛を、茶殻で自転車を、レタスやパセリで野原を作るなどし、主人公らが空を飛ぶ印象的な場面を見せている。いずれも手間のかかった力作で、来場者の目を引きつけていた。
(四国新聞・2025/10/02掲載)