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大日如来像、荘厳 空海ゆかり、創建時再現 高松・国分寺で公開
弘法大師空海が平安時代初期に東寺(京都市)に造立した大日如来像の再現を目指し、四国霊場80番札所・国分寺(香川県高松市国分寺町、大塚純司住職)が制作に取り組んできた仏像が完成し、11日から一般公開が始まった。11月30日までの予定。
大日如来像は約1200年前に造立され、1486年の土一揆で焼失。その後、東寺で再び造られたものの、当初の形状とは相違があり、創建時の特徴を全て備えた像が現存しないことから再現を目指した。
完成した仏像は高さ約4メートルの座像で、正面に五仏を十字形に配した宝冠を着け、8頭の獅子を置いた蓮華(れんげ)座に座る。光背に37体の小さな仏像が立体的に施されている。2011年に構想し、総事業費は約1億5千万円。一部をクラウドファンディング(CF)による寄付で賄った。
大塚住職は「公開は寄付者や支援者ら皆さまのおかげ。仏像を通して『この世界は生きる価値がある』という祈りを感じ、現代的デザインの堂内も楽しんでほしい」と話した。
堂内の特別拝観は土日、祝日の午前9時~正午と午後1~4時。拝観料は一般千円(記念ピンバッジ授与)など(寄付者は無料)。平日は堂外からの拝観可(無料)。
(四国新聞・2025/10/12掲載)