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3市町シェアサイクル 丸亀、宇多津、多度津 瀬戸芸作品鑑賞に活用 電動アシスト100台 まちなか探訪にも
瀬戸内国際芸術祭2025秋会期に合わせ、会場となっている丸亀、宇多津、多度津の3市町は、電動アシスト自転車を使った「シェアサイクル事業」を展開している。各市町に計15カ所の駐輪場を設置し、相互に利用できる仕組み。利用者は作品鑑賞に活用するだけでなく、小回りの良さを生かしてまちなかを探訪し、中讃地区の魅力を堪能している。
同事業は、作品鑑賞の際の利便性を高めるとともに、瀬戸芸の会場以外にも気軽に立ち寄ってもらい、広域観光の促進につなげるのが狙い。宇多津町の呼びかけで実現した。
電動アシスト自転車は100台を導入。駐輪場は駅や主な観光スポットを中心に丸亀市8カ所、宇多津町5カ所、多度津町2カ所の計15カ所に設けた。
利用者はスマートフォンで専用アプリをダウンロードし、予約・決済を行う。利用料金は最初の30分が130円で、以降は15分ごとに100円加算される。利用予約だけでなく、返却予約も可能。借りた場所以外の駐輪場に返せるのも特徴。
利用者からの評判も上々のようだ。埼玉県から訪れ、丸亀港の駐輪場に自転車を借りに来た女性2人は「自転車は行動範囲が広がるのでうれしいサービス。うどん店を巡った後で、市内のいろいろな場所にも行ってみたい。思わぬ発見があるかも」と笑顔を浮かべていた。
自転車には衛星利用測位システム(GPS)が付いており、利用者の行動履歴を把握することができる。各市町はこうしたデータを分析し、瀬戸芸後の広域での観光施策にも生かしていく方針。
瀬戸芸期間中は、土日と祝日限定で3市町を結ぶ広域巡回バス(無料)も運行している。
(四国新聞・2025/10/16掲載)