三豊市仁尾町の町文化会館周辺で21日から、歴史上の名場面や物語のワンシーンを人形やジオラマなどで再現する「仁尾八朔(はっさく)人形まつり」(同実行委主催)が始まる。同館では、地域住民らがまつりで飾り付ける「だんご馬」作りに取り組むなど着々と準備が進められている。


だんご馬作りに取り組む地元住民ら=三豊市仁尾町、町文化会館


 まつりは1998年から開催。旧暦8月1日の「八朔の日」にだんご馬やジオラマを飾り、子どもの健やかな成長を願う風習を町商工会などが復活させた。

 今年は、同館周辺の約2キロのコースに軒を連ねる民家や商店など28カ所で作品を展示する。源平合戦の屋島で扇の的を射る「那須与一」や古事記に登場する「八岐大蛇(やまたのおろち)」、「一寸法師」などを題材に1カ月以上かけて制作したジオラマが注目されそうだ。会場はスタンプラリー方式で巡ることができるため、家族連れらで楽しめるという。

 19日夜にあっただんご馬作りには25人が参加。木や鉄を使った骨組みに、米粉などで練っただんご餅を丁寧に肉付けしながら、それぞれが個性豊かな跳ね馬を創作した。熟練者が「脚はもっと細い方がかっこいいよ。時間をかけずに仕上げるのがこつ」などと初心者や子どもたちにアドバイスしていた。装飾を施し、食紅で目元や口など細かな部分に手を入れると全長40センチほどの馬が完成した。

 初めて参加した坂出市の西川早紀さん(24)は「脚の部分が難しかったがとても楽しくて愛着が出てきた。飾ってもらえるので当日のまつりが待ち遠しい」と笑みを浮かべていた。

 まつりは23日までで、時間は各日午前9時から午後5時まで(最終日は午後4時まで)。

(四国新聞・2019/09/21掲載)



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