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保多織衣装にうっとり デザイナー吉原さん、香川県庁でファッションショー パリ出展の12ルック
県の伝統織物「保多織」で洋服を仕立てるブランド「ブティックjune」(香川県高松市)による「『保多織』ファッション・ランウェイショー」が14日、高松市番町の県庁東館ピロティで開かれた。日本らしさと現代的なデザインが織り交ぜられた衣装を身に着けたモデルが代わる代わる登場し、観覧者はうっとりとした表情で見入っていた。
同ブランドは、10月にパリで開かれたファッションショーに出展。今回は、地元の人にもパリでお披露目した洋服や装飾を見てもらおうと、ブランド代表兼デザイナーの吉原潤さん(35)らが企画、県が協力し、12ルックを紹介した。モデルは県ゆかりのプロ2人と、公募で選ばれた県民ら10人が務めた。
日が暮れた後のピロティで行われたショーでは、白色やグレーといった落ち着いた色の保多織生地で作ったワンピースやジャケットをまとったモデルたちが、ゆったりとしたウオーキングで衣装をアピール。ショーに併せて、池田豊人県知事と吉原さんによるトークや、衣装に使われたボタンなどの小物を手掛け、パリにも同行した県内の職人らによる報告会も行われた。
モデルとして出演した高松市仏生山町の会社員吉永虎ノ介さん(23)は「肌寒い季節だが、保多織の服は暖かくて着心地が良かった。漆芸作家竹森滉さんが作った青いボタンもアクセントになっていてかわいい」とにっこり。吉原さんは「国の重要文化財でもある県庁でショーができて光栄。パリでは、街の人の自由なファッションにも刺激を受けた。これからも保多織の魅力が広められるような服を作り続けたい」と話していた。
パリに出展した12人分の全身ルックは、24日まで高松市亀井町のギャラリー「GALLERY OUCHI」で展示している(平日午後4時~同6時、土日祝日は午前10時~同6時)。

