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小原紅早生ビール金賞 四国計測工業、世界的審査会で キウイなど3種類も商品化
個性的な香りや味が特徴のクラフトビールが全国各地で広がりをみせる中、香川特産のミカン小原紅早生(わせ)の果実を使った四国計測工業(香川県仲多度郡多度津町)のビール「kokou(ココウ)」が世界5大ビール審査会の一つ、「インターナショナル・ビアカップ(IBC)2025」で金賞を受賞した。同社は他の県産フルーツを使った新商品も続々と開発し、ファン層の開拓に力を入れる。
審査会は、日本地ビール協会が1996年から毎年開き、今年は11月15~18日に大阪市で開催。30回目の今回は22カ国・地域、385社から1562品の出品があり、初出品のココウはたるに貯蔵され、サーバーで注がれる「ケグ部門」のフルーツビアスタイルで金賞に選出された。
四国計測工業は昨秋から短時間で食材を熟成し、うまみを増進する同社開発の厨房(ちゅうぼう)機器で加工したホップを使用したクラフトビールを「Quad K Beer(クアッドケイビア)」としてブランド化。熟成ホップで苦みが抑えられ、まろやかな味わいになるという。受賞作のココウは熟成ホップをベースに2種類のかんきつ系ホップを加え、坂出市産の小原紅早生との相性を高めた。
新商品は善通寺市産の県オリジナル品種のキウイフルーツ「さぬきゴールド」を使った「ウフ」、三木町産イチゴ「女峰」の「ラッシュベリー」、多度津町産イチジクの「ムカカ」の3種類。いずれも熟成ホップに県産農産物を副原料として加え、独自性の強いビールに仕上げている。
醸造は丸亀市のミロクブルワリーや坂出市の王越麦酒醸造所に委託しており、同社は「今後も地元産の農産物などを副原料にしたビールを企画・販売することで、地域のにぎわいづくりや地元産業の活性化に貢献したい」としている。
県内酒販店や小売店のほか、インターネット通販アマゾンでも販売。いずれも330ミリリットル瓶入りで、希望小売価格は1本950円。
(四国新聞・2025/12/12掲載)

