4月に香川県仲多度郡琴平町で開幕する「第39回四国こんぴら歌舞伎大芝居」を前に、出演する役者の名前を染めたのぼりの製作が進んでいる。同町の工房「染匠 吉野屋」では、県伝統工芸士(讃岐のり染)の親子がカラフルなのぼりを一枚一枚手染めしており、春には町内を歌舞伎ムードに染め上げる。


役者のぼりを手染めする大野篤彦さん(右)と等さん=香川県仲多度郡琴平町

役者のぼりを手染めする大野篤彦さん(右)と等さん=香川県仲多度郡琴平町


 こんぴら歌舞伎は4月10日から26日までの日程で、中村雀右衛門さん、尾上松緑さんらが出演。演目には映画「国宝」で話題の演目「鷺娘(さぎむすめ)」もあり、坂東新悟さんが演じる。
 のぼりは縦3メートル、幅0・7メートル。勘亭流の黒文字で「中村雀右衛門丈江」などと役者名が入っているほか、役者の家紋、熨斗(のし)がデザインされている。下部にはスポンサー名や個人名が入り、支援者から役者への出演祝いの意味が込められている。
 吉野屋では1月中旬から、4代目の大野篤彦さん(46)と父親で先代の等さん(72)の2人の県伝統工芸士が作業。下絵を描き、のりが乾いた後に、竹の伸子(しんし)でピンと伸ばした生地を刷毛(はけ)で丁寧に染めていく。地色(背景)と熨斗の配色は役者のイメージに合わせて2人が考案。雀右衛門さんは赤地に青、松緑さんは紫地にピンク、新悟さんはピンク地に黄緑とした。
 のぼりは3月中旬ごろから、出演者のお練りが行われる道沿いなどに立てられる。篤彦さんは「歌舞伎は琴平の春の風物詩。芝居とともに、春のまちを彩るのぼりも楽しんでもらえたら」と話している。
 町は27日まで、のぼりのスポンサーを募集中。役者のぼりは4万5千円、「金毘羅大芝居」ののぼりは4万円。企業だけでなく「推し活」として個人でも申し込める。問い合わせは町商工観光課〈0877-75-6710〉。

(四国新聞・2026/02/11掲載)


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