瀬戸内国際芸術祭2019秋会期の会場の一つ、観音寺市沖の伊吹島で、島民の三好園枝さん(82)が自宅に簡易宿泊施設「お泊処 そのえ」をオープンさせた。周囲からは島の活性化などにつながると期待されており、三好さんは「いろんな人との交流が楽しみ。自然と自由な時間が魅力の島の宿を満喫してほしい」と意欲を見せている。


自宅に簡易宿所「お泊処 そのえ」をオープンした三好さん=観音寺市伊吹町


 現在、島内には「民宿いぶき」と「春日旅館」の2宿泊施設があるものの、瀬戸芸を機にさらに多くの来島者が見込まれるため、受け皿の拡充を求める声も上がっていた。


宿泊者同士が交流を図れる共有スペース


 三好さん宅は島の玄関口・真浦港から坂を上ってすぐのところに立地。2016年の瀬戸芸の際には大勢の観光客らが立ち寄り、お茶などで接待していただけに「おしゃべりが好きだし、老後の生きがいの一つになれば」と宿泊事業を決意。春ごろから旅館業法に基づく「簡易宿所」として手続きを始めていたという。

 古民家風の自宅は2階建てで広さは約110平方メートル。1階は和室や居間など宿泊者用の共有スペース、2階には6畳個室が2部屋あり、窓からの海の景色も人気を呼びそうだ。素泊まりのみだが風呂、トイレ、洗濯機など完備で一泊3500円。

 台所や電子レンジは自由に使えるが、三好さん手作りのすしやおにぎりのサービスも予定しており、「作品を堪能するとともに、自然や海を眺めたりしてゆったりと島の一日を過ごして。島民は優しいよ」とPRしている。予約・問い合わせは〈0875(29)2531〉。

(四国新聞・2019/09/27掲載)

お泊処 そのえ


TEL 0875-29-2531(予約・問い合わせ)

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