海上175メートルの主塔に登り、瀬戸内海の絶景を楽しむ「瀬戸大橋スカイツアー」が28日スタートした。今秋から開催日程が増え、橋の建設に携わった専門ガイドが同行するなど内容を充実。県内外から訪れた参加者は建設当時の苦労話などに耳を傾けながら、リニューアルした登頂体験を楽しんだ。


瀬戸大橋の主塔に登頂し、専用ガイドの大塚さん(右から2人目)の解説に耳を傾けるツアー参加者ら=坂出市


 スカイツアーは、坂出市の与島パーキングエリア(PA)から北備讃瀬戸大橋のアンカレイジ(橋台)や管理通路を経て、海上175メートルの主塔に上がる人気ツアー。本州四国連絡高速道路(神戸市)などが1998年から春と秋に開催してきたが、抽選倍率が毎回10倍前後だったことから、高倍率の緩和と満足度アップを目的に今秋から日程や内容を見直した。

 今秋のツアーは28日から12月1日までの計32日間、各日午前と午後の2回開催し、定員(各回20人)は従来の900人から1280人に増加。同社社員に代わり、橋の建設工事や維持管理に従事したOBが専門ガイドとして同行する。

 初日は、建設開始時から橋脚や橋台の施工に携わった大塚岩男さん(78)ら4人がガイドを担当。管理通路や主塔から望む島々や讃岐平野の山などを紹介したほか、除湿した風を送ってケーブルのサビを防ぐ仕組みや電動で移動する作業台の役割などを解説。「これが私が施工にかかわった最大の鋼製ケーソンです」などと誇らしげに説明する場面もあった。

 結婚記念日を前に家族で初めて参加した岡山県井原市の初崎陽子さん(61)は「これまで抽選に5、6回外れていて今回が念願の登頂。(日程拡大で)参加しやすくなって良かったし、ガイドの解説も楽しめた」と満足そうだった。

 今秋のツアーもすでに各日定員に達する人気ぶりで、同社は課題を検証し、来年以降は通年(冬季除く)開催を目指す方針。ガイドの大塚さんは「反省点を改善しながら、皆さんにより楽しんでいただけるようにしたい」と話していた。

(四国新聞・2019/09/29掲載)

瀬戸大橋スカイツアー


集合場所  香川県坂出市与島町(与島パーキングエリア)
開催時間 午前の 部:10:00~ 、午後の部:13:30~ 
期間 9/28~12/1の金曜日・土曜日・日曜日・祝日
TEL 0877-43-0530(瀬戸大橋スカイツアー事務局 受付時間9:00~17:00)


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