香川県高松市の田町商店街に6日、空き店舗を活用した小劇場「絵本の劇場カメレオン」が開館する。運営会社によると、県内では約10年ぶりとなる民間小劇場で、平日昼間は親子向けの文化カフェ、休日は劇場公演の場として活用する予定。子どもから大人まで気軽に演劇などに触れられる“まちの文化インフラ”を目指す。


入り口のカウンターはカラフルな内装に。絵本も展示している=香川県高松市田町

入り口のカウンターはカラフルな内装に。絵本も展示している=香川県高松市田町


 キッズスクール事業と舞台芸術事業を展開する「ARTFIT」(坂出市、岡田敬弘代表取締役)が運営。約40席の小規模ホールで、演劇公演のほか、上映会や音楽ライブ、講演会など多目的に利用できる。平日の日中は未就学児の親子向けの文化カフェとして開放し、絵本の読み聞かせや表現遊びのプログラムを実施。演劇の手法を取り入れた企業・団体向け研修も展開する予定だ。


客席約40席の小劇場。地域の人が集まる場を目指す

客席約40席の小劇場。地域の人が集まる場を目指す


 県内で20年以上にわたって演劇活動を続けてきた岡田さんは「香川では小規模劇場が少なく、劇団が公演の場を失い解散してしまう現実を見てきた」と振り返る。培ってきた劇団運営のノウハウを若い世代に伝えるとともに、「『文化との出会いの場』を商店街に生み出したい」との思いから開館を決断した。
 劇場名の「カメレオン」には、「人や時間、用途に合わせて姿を変える柔軟な場にしたい」との思いを込めた。入り口付近のカウンターにはカラフルなタイルを施し、内装は黄色や深緑色の壁で彩った。



 ロゴは同市のイラストレーターうにのれおなさんが担当し、カメレオンをモチーフに、緑から青、紫、ピンク、赤、オレンジへと変化する色彩で表現。演劇が持つ「変化・変身」のイメージとともに、子どもたちの未来への希望を象徴しているという。
 3月7、8日にはこけら落とし公演があり、株式劇団マエカブ(坂出市)が渋沢栄一をテーマにした演劇を披露。両日とも満席で、大盛況だった。岡田さんは「週末に映画館へ行くような感覚で劇場に足を運ぶ文化を高松から広げ、地域の人が自然に集まる場所にしたい」と話している。

(四国新聞・2026/04/02掲載)


絵本の劇場カメレオン(Instagram)



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