香川県高松市のグラフィックデザイナー藤本誠さん(87)のデザイナー業60年を記念した回顧展が、香川県高松市北浜町のギャラリー「デザインラボラトリー蒼(あお)」で開かれている。香川ゆかりの企業のロゴマークやキャラクターを開発するまでの過程をつまびらかにするほか、讃岐の方言をテーマにした一連の作品を展示。デザインの源流から成果までを惜しみなく紹介している。30日まで。


これまでの作品を前に、来場者と談笑する藤本さん(左端)=香川県高松市北浜町

これまでの作品を前に、来場者と談笑する藤本さん(左端)=香川県高松市北浜町


 藤本さんは高松一高から東京芸大へ進み、1964年に倉敷紡績(現クラボウ、大阪市)入社。紳士服のPRなどを手がけた後、2000年に高松市で藤本デザイン研究室を設立した。電子機器メーカーのレクザムや、アクリルパネルメーカーのNIPPURA(日プラ)といった企業のロゴやキャラクターを考案。讃岐弁を巧みに取り入れた菓子工房「おんまいルーヴ」の店舗コンセプトを提案するなど、デザイナーとしてだけでなく、プランナーやコピーライター的な役割もこなすなど幅広く活動している。
 会場では、これまで手がけたポスターやパンフレット、商品パッケージ、雑貨などのほか、ライフワークである讃岐弁をテーマにした作品も展示。完成形のロゴに100通り以上の別案を並べたパネルや、企業に向けたプレゼンテーション資料なども公開しており、多くのアイデアを形にしてきた経緯がよく分かる。
 藤本さんは「ものづくりには、安心や好感、信頼などのイメージづくりまでを含めた商品開発が必要だと肝に銘じて、これまで取り組んできた。若い人にも、こういった道があるのかと気付くきっかけにしてもらえたら」と話していた。
 入場無料。火、水曜休館。問い合わせはデザインラボラトリー蒼〈087-897-4148〉(平日のみ)。

(四国新聞・2026/04/11掲載)



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