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あかね空、水田に映え 東かがわ・大坂峠 時季限定の幻想風景 写真愛好家ら、続々来訪
徳島県との県境に位置する香川県東かがわ市坂元の大坂峠園地。その展望台から見下ろすこの時季ならではの夕暮れ時の風景が静かな人気を呼んでいる。眼下に広がる水田に真っ赤な夕焼けが映え、幻想的な雰囲気に。JR高徳線の気動車などと合わせて撮影しようと連日、アマチュアカメラマンがシャッター音を響かせている。
大坂峠園地は瀬戸内海国立公園の展望地の一つ。大坂峠は平家物語で源氏が峠を越え、屋島に向かったと伝わる歴史のある道で、文化庁の「歴史の道百選」にも選ばれている。展望台にはパラグライダーのスタート台もある。
展望台から俯瞰(ふかん)すると、高徳線の気動車がなだらかなカーブを描いて走るため「撮り鉄」の人気撮影スポットになっている。この時季は、田に水が張られ鏡のような役割を果たすことから、風景写真愛好家に特に注目される。市も夕焼けに染まる水田の写真を観光パンフレットなどに採用して美しい風景を発信している。
田植えが早い影響で4月下旬以降の晴れた日は、例年、日没前からアマチュアカメラマンが続々と訪問。日によって夕焼けの色合いが異なるため連日のように足を運ぶ人もいる。日中は晴れ間がのぞいた8日も、夕暮れが迫るにつれて人数が増え、最大で10人ほどがカメラを構えた。
写真歴が20年近いという高松市川部町の川崎満男さん(77)は「夕焼けに染まる水田と気動車や車の光跡を一緒に写そうと3年ほどこの時季に足を運んでいるが気象条件もあり難しい。納得の一枚を撮りたい」と張り切っていた。
市戦略情報課などによると、稲の生育に伴って今月中旬から下旬にかけて田んぼに張られた水が抜かれていくため、幻想的な風景を楽しめるのはあと数日という。
(四国新聞・2026/05/13掲載)

