「讃岐三白」の一つとして知られる白下糖。その原料となるサトウキビを栽培する香川県東かがわ市の農園と琴平町のあめ店「五人百姓 池商店」がコラボレーションし、県産サトウキビを使用した「あめシロップ」を開発した。同店代表の池龍太郎さん(33)は「香川の砂糖づくりの歴史が詰まったシロップを味わって」と話している。


砂川さん(左)の案内でサトウキビの生産現場を訪れた池さん=香川県東かがわ市白鳥

砂川さん(左)の案内でサトウキビの生産現場を訪れた池さん=香川県東かがわ市白鳥


 池商店は金刀比羅宮(琴平町)の参道に店舗を構える老舗。近年は「地域連携プロジェクト」と銘打ち、地域の生産者と連携した事業を展開している。
 「琴平に古くから伝わるあめだが、主原料の砂糖の多くが県外産。これでは県産品と言えないのでは」。開発の原点は池さんのこうした疑問だった。3年ほどかけて県内のサトウキビ農家を訪ね歩き、栽培から和菓子の原料となる白下糖づくりまでを一貫して手がける砂川農園代表の砂川拓也さん(32)に出会った。
 白下糖は江戸時代から受け継がれてきた伝統製法。サトウキビの搾り汁を大釜で煮詰めるもので、砂川さんが継承して昔ながらの製法を守ってきた。同農園では約200頭のオリーブ牛も飼育。その堆肥を使ってサトウキビを栽培し、不要な葉を牛の餌にする循環型農業を実践している。
 「伝統の製法とブランド牛をつなぐ新たな取り組みに可能性を感じた」という池さんは、同農園に何度も足を運んで協力を依頼。砂川さんも「新たな商品によって、香川のサトウキビ栽培の歴史を知ってもらえたら」と協力を決めた。


香川県産サトウキビから作られた「御利益飴 あめ蜜」

香川県産サトウキビから作られた「御利益飴 あめ蜜」


 開発したのは、シロップ「御利益飴(あめ) あめ蜜」。固形のあめでなく液状にすることで、牛乳で割ったり、パンやヨーグルトにかけたりと、料理や菓子作りにも活用できる。池さんは「先人の知恵や歴史をただ守るだけでなく、今の暮らしに合った形で次世代へつなぎたい」と狙いを語る。
 あめシロップは120グラム入り1350円。池商店の店頭やオンラインショップで購入できる。

(四国新聞・2026/07/08掲載)



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