高松市庵治町と牟礼町の石彫作家の作品を紹介する企画展「石の里のアーティストたち」が、高松市牟礼町の市石の民俗資料館で開催中。庵治石の風合いを生かした芸術性の高い作品や、温かみのあるユニークな作品が並び、石の魅力を伝えている。11月17日まで。


庵治石を使ったユニークな彫刻作品が並ぶ=高松市牟礼町、市石の民俗資料館


 庵治石に親しんでもらおうと同館が毎年開催しており、18回目。芝生広場で12組が1点ずつ展示している。

 香川県伝統工芸士・森岡量基の石の金魚鉢「金魚がおるで」は、「サビ石」と呼ばれる風化した石の色合いや、庵治石のきめ細かい模様が一緒に楽しめる作品。岩田一輝の「亜熱帯」はヤシの木の彫刻を複数設置して南国のような空間を演出。本物のヤシの葉を取り付け、幹の模様も彫り込んでいる。


庵治石製スピーカーのレプリカなど空充秋の歩みを紹介する企画展


 館内では、1964年の東京五輪の選手村に庵治石製スピーカーを設置した彫刻家・空充秋にスポットを当てた企画展を併催。スピーカーのレプリカを展示し、当時と同じ音楽を流しているほか、パズルのような形が特徴の彫刻や版画作品も紹介。庵治町の工房で撮影した写真など、作家の歩みを振り返る資料が並んでいる。

 20日は作家による作品解説があり、空も参加。27日は庵治石でスマホスピーカーを作るワークショップ(有料、要予約)。館内は入場料一般200円ほか。問い合わせは民俗資料館、電話087-845-8484。

(四国新聞・2019/10/17掲載)

石の里のアーティストたち


会場 香川県高松市牟礼町牟礼1810
営業時間 9:00~17:00
定休日 月曜日(月曜日が休日の場合、その翌平日)
TEL 087-845-8484


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