東かがわ市松原の白鳥神社境内には標高3・6メートルという「御山(みやま)」がある。「日本一低い山」と刻まれた石碑以外に「山」を感じることができない。なにせ低いのだからしょうがない。


地図には載っていない“日本一低い山”の「御山」=東かがわ市松原


 2004年の台風で辺りが冠水した際、御山周辺が大丈夫だったことから、小高い丘であることが分かったという。現在の地図には載っていないが、江戸期ごろまでは、まさに小高い丘状だったらしく、明治期の尋常高等小学校の教科書には記載があったそうだ。

 実は“日本一低い”とうたう山は全国にある。近い所では弁天山(徳島市)の標高6・1メートルや天保山(大阪市)の同4・53メートル。日和山(仙台市)の同3・0メートルや同0メートルの大潟富士(秋田県大潟村)もあるというから驚く。国土地理院地形図への掲載の有無に加え、山の定義もさまざまで、ランキングは難しいらしい。むしろ、その方が面白い。

 しかし、御山を山らしく撮るのはもっと難しい。

(四国新聞・2019/10/27掲載)



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