江戸期の海難ひもとく 瀬戸内海歴民資料館 24日まで
江戸時代や近現代の海難をテーマにした企画展「板子一枚下は地獄―瀬戸内海の海難―」が瀬戸内海歴史民俗資料館(高松市亀水町)で開かれている。江戸期の船の事故を記録した文書や、航海の安全を祈念した絵馬などが並び、当時の海難への対処法をひもといている。24日まで。
瀬戸内海歴史民俗資料館の収蔵品を中心に約70点を展示。海難文書や絵馬をはじめ、江戸時代にフィリピンに漂着した船員の見聞録、1955年に高松市沖で発生した紫雲丸沈没事故の写真など近現代の資料も紹介している。
このうち海難文書は、事故処理に当たっていた直島の庄屋・三宅家に残されていたもの。直島近海は交通量が多く潮流が激しいことから海難が多発したといい、文書には事故の発生日時や通行目的、慣習に基づいて救助報酬が支払われたことなどが記されている。
丸亀市の広島神社に奉納された明治期の「難船絵馬」からは、積み荷を海に投げ捨てたり帆を下ろしたりと、海難に遭った船員の行動がうかがえ、船の守護神である金比羅大権現を象徴する絵も描かれている。
入場無料。問い合わせは瀬戸内海歴史民俗資料館、電話087-881-4707。
(四国新聞・2019/11/14掲載)
「板子一枚下は地獄―瀬戸内海の海難―」
所在地 | 香川県高松市亀水町1412-2 |
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開館時間 | 9:00~17:00(入館は16:30まで) |
休館日 | 月曜日(月曜日が休日の場合は、原則として翌火曜日)
年末年始 |
TEL | 087-881-4707 |