香川県仲多度郡琴平町の金刀比羅宮(琴陵容世宮司)で28日未明、新年の神事に用いる大鏡餅などの餅つきが行われた。神職が夜を徹してつき上げ、13日の「煤払(すすはらい)」から始まった迎春準備がほぼ整った。


正月に向けて神事に用いる餅をつく神職=香川県仲多度郡琴平町、金刀比羅宮

正月に向けて神事に用いる餅をつく神職=香川県仲多度郡琴平町、金刀比羅宮


 餅つきは神にささげる米や餅米を炊く御炊舎(みかしきしゃ)で午前0時から開始。舎内で神事を執り行った後、境内の神饌田(しんせんでん)で収穫した6斗(約90キロ)の餅米を2基の釜で蒸し上げ、神職6人が交代しながらついていった。吐く息も白くなる寒さの中、神職たちは額にうっすらと汗を浮べながら力強くきねを振り下ろしていた。

 餅は元日0:00に始まる歳旦祭から10日の初十日祭までの神事などで使用される。3日は9:00から元始祭、5~7日は斎籠(いごもり)神事が営まれる。

(四国新聞・2019/12/29掲載)


金刀比羅宮

金刀比羅宮


所在地 香川県仲多度郡琴平町892-1
TEL 0877-75-2121


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