県内のモダンダンス愛好家でつくる現代舞踊研究会「土曜族」(辰巳裕子代表)が13日、宇多津町のユープラザうたづで定期公演「塩の聲(こえ)」を開く。宇多津の塩田をモチーフに、塩づくりで歌われた作業唄や塩田付近に咲き乱れていたアッケシソウを印象的に織り交ぜた作品。躍動感と情感あふれる舞台で、郷土の塩田の物語を表現する。


公演を目前に稽古に励むメンバーら=高松市内


 土曜族は1965年に香川大モダンダンス部の卒業生を中心に結成。現在は教員や保育士、会社員ら約20人が所属し、毎週末に高松市内などで練習している。

 今回の公演は、香川短期大(宇多津町)のダンスゼミ・ダンス部や一宮キッズダンス(高松市)のメンバーらを含めて約70人が出演。地元の作業唄の保存会や合唱団などの協力も得て第1部で小作品集、第2部で「塩の聲」を演じる。

 「塩の聲」は、塩の町として全国に名をはせた宇多津町の塩づくりの歴史を描いた作品。20分強の舞台では、オープニングで瀬戸内の海を演じた後、過酷な労働だった塩づくりを伝統の作業唄と共に紹介。終盤にかけては、かつて県内の塩田一帯に広がっていた一年草の赤い花・アッケシソウが宇多津の浜に根付き、咲き誇り、やがて姿を消していくさまを舞踊で表現する。

 公演間近の4日は高松市内のコミュニティセンターで詰めの稽古を行い、メンバー十数人が本番さながらに汗を流した。辰巳代表は「瀬戸内の塩田をかつて彩った情熱的な赤い花は今、何を伝えようとしているのか。舞台を通して、塩の文化と共に感じ取ってもらえれば」と話している。

 15:30開演。前売り券千円(当日1300円)。ユープラザうたづなどで販売している。

(四国新聞・2020/01/08掲載)

現代舞踊研究会「土曜族」


場所 香川県綾歌郡宇多津町浜六番丁88(ユープラザうたづ)
日時 1/13(月) 15:00開場 15:30開演
チケット 当日1300円(前売り1000円)


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