海の環境考える契機に 坂出・26日まで 四宮龍展、新作など50点
高松市の造形作家・四宮龍の2年ぶりとなる個展が、坂出市駒止町のかまどホールで開かれている。瀬戸内海沿岸に漂着した廃材や流木を使った作品など、近作を中心に約50点を紹介。四宮は「立体や平面など多彩な作品をそろえた。展示会が海洋汚染について考えるきっかけになれば」と話している。26日まで。
四宮は海洋環境をテーマにした作品で知られ、2012年に全国公募展の丹波美術大賞展で大賞を受賞。県内外で個展やグループ展を開いている。
01年から制作する「Seaman(シーマン)」シリーズは新作を含む約30点を紹介。「浮遊」は、海を漂う生物を発泡スチロールや流木など、紙粘土で表現。紙粘土で作られた多数のフジツボは、長い年月の経過や悲しさを物語っているよう。ペットボトルをはき出すメバルの作品もあり、プラスチックごみ問題の深刻さを訴えている。
近年取り組む「Wave」シリーズでは縦90センチ、横750センチの大作を紹介。輪切りにした流木を隙間なく積み、波が広がっていく様子を表現するほか、黄色い樹脂で作った水たまりは水の濁りを表している。このほか、霧の中での不安な気持ちを投影した水彩画も並ぶ。
入場料は一般300円ほか。問い合わせはかまどホール、電話0877-46-2178。
(四国新聞・2020/01/16掲載)
四宮龍展「平面と立体による私風景 2020」
所在地 | 香川県坂出市駒止町1-3-4 |
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開館時間 | 10:00~17:00 |
休館日 | 毎週月曜日 |
TEL | 0877-46-2178 |