県内名所 絵画で巡る 江戸期~平成の24点 塩江美術館・26日まで
高松市塩江町の市塩江美術館で、所蔵品展「景色めぐり―讃岐を旅する―」が開かれている。江戸~平成初期の版画や水彩画、油彩画で、県内各地の景勝地や名跡をたどっている。26日まで。
所蔵品展では塩江町出身の川田保一や琴平町の辻一摩ら県出身の6人を含む全12人の24点を紹介。江戸末期の浮世絵師歌川広重(1797~1858年)や大正、昭和期の版画家川瀬巴水(1883~1957年)らも名を連ねている。
会場には金刀比羅宮や栗林公園、豊稔池などの名所を描いた作品がずらり。このうち川田の水彩画「不動の滝」は、大量の水が岩にぶつかりながら滝つぼへ流れ落ちていく様子を生き生きとした筆致で描いている。辻が自刻、自刷りした版画集「金毘羅絵図」(1983年)からは、金刀比羅宮が毎年10月に開く例大祭の様子や旧金毘羅大芝居(金丸座)を表現した6点を紹介している。各作品には辻による紹介文も刻まれており、実際に観光しているような気分が味わえる。
歌川広重が象頭山や五剣山を俯瞰(ふかん)するように描いた木版画のほか、川瀬巴水が多度津町の海岸寺の松原や、雨の降る総本山善通寺を繊細に表現した木版画も見どころ。いずれも香川の風景が丁寧に描き込まれており、時代を超えて愛されてきたことがうかがえる。このほか、塩江美術館など同町を描いた油彩画、水彩画も並んでいる。
入場料は一般300円ほか。問い合わせは塩江美術館、電話087-893-1800。
(四国新聞・2020/01/16掲載)
所蔵品展「景色めぐり―讃岐を旅する―」
所在地 | 香川県高松市塩江町安原上602 |
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開館時間 | 9:00~17:00(入館は16:30まで) |
休館日 | 月曜日(祝休日の場合は開館、翌日休館) |
TEL | 087-893-1800 |