善通寺市にアトリエを構える芸術家、杉本公和(65)ら4人による初の家族展「FOUR ARTS」が、高松市牟礼町の市石の民俗資料館で開かれている。立体造形や絵画、彫刻など計約70点が並び、それぞれの感性を伝えている。2月9日まで。


善通寺市在住の芸術家一家の作品を集めた「FOUR ARTS」=高松市牟礼町、市石の民俗資料館


 公和は善通寺市生まれ。多摩美術大絵画学科油画専攻を卒業後に立体造形に興味を持ち、規模の大きな屋外作品から針金で動物を模した小品まで幅広く制作。本展では公和と妻の川崎展子(65)、娘の杉本羽衣(33)と夫の成田浩彰(33)の作品を企画展示室とエントランスホールの2カ所に分けて公開している。

 公和は近年、池や田んぼにポールを設置し、それらが水面に映ると円や四角に見えるという立体造形に取り組んでいる。空間の広がりや重なりを表現しているといい、展覧会には野外作品を撮影した写真パネルを中心に出品。馬やキリンを針金で造形した小品なども並ぶ。

 川崎の作品は和紙に銀ぱくを貼り付け、青や黒の塗料で彩色を施した平面など。成田は透明人間がローブをかぶったような造形の彫刻3点を展示している。羽衣は白い画面に線を走らせて自由な感性を表現したペン画のほか、家族の似顔絵や飼い猫の姿を紙袋に描いたイラストなども出品している。

 入場料は一般200円ほか(エントランスホールの観覧は無料)。問い合わせは石の民俗資料館、電話087-845-8484。

(四国新聞・2020/01/23掲載)

家族展「FOUR ARTS」


所在地 香川県高松市牟礼町牟礼1810
開館時間 9:00~17:00(展示室入室は16:30まで)
休館日 月曜日(月曜日が休日の場合、その翌平日)
TEL 087-845-8484


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