高松市東植田町の公渕森林公園で、県内では珍しい淡墨桜(うすずみざくら)が見頃を迎えている。岐阜県にある日本三大桜の一つ「根尾谷(ねおだに)淡墨桜」の2代目で、かれんな白い花が来園者を楽しませている。


淡いピンク色の花が見頃を迎えた淡墨桜=高松市東植田町、公渕森林公園

淡いピンク色の花が見頃を迎えた淡墨桜=高松市東植田町、公渕森林公園


 根尾谷淡墨桜は、樹齢1500年余りを誇る国指定の天然記念物。つぼみのときはピンク色で、満開になると白色、散り際には淡い墨色になることから「淡墨桜」と名付けられたと言われている。

 同公園管理事務所によると、園内にある4本のうち、公渕憩の家近くにある1本は、1983年に当時の前川忠夫知事が岐阜県を訪問した際に種を持ち帰って育てたものとされ、23日現在、満開の状態。陽光を浴びて咲き誇る愛らしい白い花が、本格的な春の訪れを告げている。見頃はあと数日の見込み。

 同市牟礼町の清水光子さん(75)は「淡墨桜を見にやって来た。以前よりも大きくなり、美しく花を咲かせた姿はとても見事」とにっこり。同市成合町の植田桂子さん(79)は「新型コロナウイルスの影響で行動が制約される中、園内を散策しながらきれいな花を楽しめて心も晴れ晴れする」と話していた。

 同園では、淡墨桜に続き、今月下旬からソメイヨシノなど約5千本が見頃を迎える。

公渕森林公園


所在地  香川県高松市東植田町1210-3
TEL 087-849-0402


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