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 県出身の洋画家・猪熊弦一郎(1902~93年)の作品を展示するアート・コレクション「猪熊弦一郎 色と形の遊び」(後期展)が、高松市玉藻町の県立ミュージアムで開かれている。猪熊の象徴でもある、鮮やかな色彩と丸や三角などの形を用いた描き方に着目。奔放な感性の表れた作品たちを通じ、作風の変化とともに生涯をたどることができる。5月10日まで。


色と形にまつわる作品が並ぶ展示=高松市玉藻町、県立ミュージアム


 猪熊は高松市生まれ。東京、パリ、ニューヨークと活動の拠点を移しながら、次第に独自の表現を見いだし、晩年には、色と形がキャンバスの中で自由に遊ぶように描くスタイルを確立した。今回は、県立ミュージアムの収蔵品の中から色と形にまつわる作品を展示。前後期に分け、それぞれ12点、11点の計23点を紹介している。

 「ニースの女」(39年)は、明るい色合いと平面的な構成が特徴。南フランスのニースにアンリ・マティスを訪ねた猪熊が、当時彼の影響を大きく受けていたことが分かる作品の一つでもある。「角丸都市」(78年)や「角と世界と丸」(79年)では、造形表現の基本的な形となる丸や四角を大胆に取り入れ、抽象的に描いている。

 観覧料は一般410円ほか。問い合わせは県立ミュージアム、電話087-822-0247。

(四国新聞・2020/03/26掲載)

猪熊弦一郎 色と形の遊び(後期展)


所在地 香川県高松市玉藻町5-5
開館時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日 毎週月曜日(月曜日が休日の場合は、原則として翌火曜日)
TEL 087-822-0247


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