ようこそウサギ寺 境内に“16匹”お守りにも 善通寺・甲山寺
“ウサギのお寺”にようこそ―。善通寺市弘田町の四国霊場74番札所・甲山寺(大林教善住職)はウサギとゆかりがあることから、境内の各所にさまざまな表情をしたウサギが見られる。ウサギの姿をデザインしたお守りやおみくじなどもそろえ、参拝者を出迎えている。
甲山寺によると、ウサギとのつながりは、本尊の薬師如来に由来する。薬師如来の脇侍の月光菩薩(ぼさつ)が左手に持った月の中に、ウサギが描かれていることにちなんでいるという。境内には大門と中門、茶堂の瓦の上などに16匹いて、正面をじっと見据えていたり跳びはねていたりと愛嬌(あいきょう)のある姿を見せている。中でも中門のウサギ瓦は、門が造られた江戸時代末期からあるそうで、長年参拝者を見守っている。
甲山寺では、寺の魅力に気付いてもらうきっかけにしようと、数年前からウサギをモチーフにしたお守りや御朱印の授与などを始めた。
お守り「そわか守」は、白い麻布を使い、表面に境内にいる躍動感のあるウサギの姿をあしらった。同封されている「願い札」に願い事を書いて袋に入れ、願いを込めながらひもを結び成就を祈ることで、世界に一つのお守りが完成する。
おみくじやオリジナルの和三盆もあり、「ウサギ好き」から注目を集めている。おみくじは、ピンク色と白色の2種類。かわいらしいウサギの陶器の中におみくじが入っていて、幅広い層から好評を得ている。
大林住職は「お守りなどをきっかけに訪れてほしい。寺で心を安らかにし、来て良かったという気持ちになってくれれば」と話している。
(四国新聞・2020/04/03掲載)
四国霊場74番札所・甲山寺
所在地 | 香川県善通寺市弘田町1765-1 |
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