香川県さぬき市多和にある旅館の庭園で、ナツツバキが見頃を迎えている。周囲の緑と対照的な純白のかれんな花が、訪れた人たちの心を癒やしている。


白いかれんな花を咲かせたナツツバキ=さぬき市多和


 ナツツバキは高さ約10メートルまで育つ落葉樹。朝に直径5センチほどの花が開き、その日の夕方には落ちる「一日花」とされる。

 花をつけているのは、四国霊場結願寺・大窪寺から国道377号を長尾方面へ約2キロ進んだ道沿いにある旅館「竹屋敷」の庭園。敷地には約30本のナツツバキのほか、10日ほど後から花が咲き始め、7月中旬まで楽しめるという約50株のアジサイや約30株のナツハギなどが植栽されている。

 11日午前は小雨がぱらつく天候だったが、日当たりの良い場所にあるナツツバキの木に白い花がぽつぽつと開いた。まんのう町から訪れた60代男性は「この時季に白い花はあまりない。きれい」と話していた。

 今後も順次咲き、2週間程度楽しめる見込み。庭園は自由に見ることができ、屋敷内の食堂ではそばやうどんなどを提供している。オーナーの西尾一三さんは「新型コロナの影響でストレスがたまっていると思うが、花を見て和んでもらえたら」と話している。

(四国新聞・2020/06/12掲載)



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