香川県内を代表するアジサイの名所として親しまれている観音寺市粟井町の粟井神社で、約3000株あるアジサイの多くが満開を迎えた。ひと雨ごとに色づきを深め、輝きを増している花をめでようと見物客が次々に訪れている。


「あじさいの宮」として知られる粟井神社のアジサイ。しっとりと雨にぬれ、ひときわ輝きを増している=香川県観音寺市粟井町

「あじさいの宮」として知られる粟井神社のアジサイ。しっとりと雨にぬれ、ひときわ輝きを増している=香川県観音寺市粟井町


 「あじさいの宮」と呼ばれる粟井神社では、地元住民が1985年ごろに植栽を始め、株を増やしながら世話を続けている。境内や裏山の斜面に青、紫、ピンクと色とりどりの花が咲き誇り、雨にぬれると美しさが際立つ。

 14日に友人と訪れた高松市元山町の会社員藤井裕子さん(39)は「花が『宇宙柄』のようなガクアジサイが好きで、毎年見に来ている。ちょうど満開の時期で良かった」と話し、夢中でカメラを向けていた。

 粟井神社では例年、「あじさい祭り」(同実行委主催)が開かれ、今年は6~14日に神楽の奉納や粟井小児童の鼓笛パレードなどが予定されていたが、新型コロナウイルス感染症の影響で中止になった。周辺を彩る「ジャンボてるてる坊主」やこいのぼりの飾り付けも行われなかった。

 だが、見応えがあるアジサイは変わりなく咲いており、今月末ごろまで楽しめそう。市観光協会などは「密集、密接にならないように間隔を十分に確保して散策を」と呼び掛けている。

(四国新聞・2020/06/19掲載)

粟井神社


所在地 香川県観音寺市粟井町1719−2
TEL 0875-27-8223


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